錆びたつらら

凍って錆びて、折れるまで

あのね

会ったことも、喋ったこともない人が、恋人と別れてしまった話を聞いて、なんだかとても悲しくなった。
友達が恋人と別れたときのショックとはまた別ベクトルで。だけど、わたしの心の中に大きな波が生まれた。

未来とか、将来とか、安定とか、希望とか、夢とか、そういうものが今はなくなってしまった。期待しすぎないほうがいい、他力本願もよくない、わたしはわたしの力で立って、進んでいかなければならないのに、それが今はできなくて、立ち止まって、体育座りで座り込んで、じっとしている。充電期間といえば響きはいいのかもしれないけど、そんなプラスにも捉えられない、ただの抜け殻としてわたしは呼吸をしている。ただ、それだけ。

消えてなくなりたい気持ちが、ぶわっと溢れて、毎晩毎晩、その気持ちに耐えながら眠れない夜を過ごしている。
1ヶ月以上友達に会っていないし、お酒も飲んでいない。居酒屋にも、行ってない。
文章も書けず、抜け殻の日々が続いていて、今夜はなんとなく書きたい気持ちになって、豆電球だけ付けた部屋の中で、ベットに横になりながら、扇風機の音を聞いて、スマホに向かっている。

暗い闇と、明るい世界。
梅雨が明けたから、少しは楽になれるといいのだけど。

去年の苦しみが再発していて、少しずつ深いところに潜り込んでいる。
わたしがわたしである、この間までの元気だったわたしが、わたしとして外の世界へ出て行くことが、こんなにも難しいなんて。
苦しい、あっぷあっぷと、もがいているけど、なんだかそれも難しくて。わからない、わからないけと、希望が欲しい。

7月の記憶が全くない。わたしは何をしていたんだろう。なぜ生きているんだろう。分からない。

出会いと、別れと、社会の難しさと、色んな気持ちがごちゃまぜになって、深い深い海の中に、また、沈んでいく。