錆びたつらら

凍って錆びて、折れるまで

寂しい夜に

数か月に一度、猛烈に寂しい夜がやってくる。

それは遊びに行った日の帰りだったり、彼氏と電話した後だったり、夜遅くまで飲んでいた日だったり、一日中家に引きこもっていた日だったりする。

決まって、休日の夜にやってくる。

 

隣にだれかいてほしいな、だれかとお話したいな、強いて言えば、彼氏がすぐ隣にいればな、などという、どうしようもない「寂しさ」だ。

遠距離恋愛、こればっかりは仕方ない。隣にいて欲しいときに、隣にいることはできない。それはお互い様だ。しょうがないものはしょうがない。

しょうがないって分かっているけど、頭では分かっているのに、感情としてどうしようもないときがある。色んな事を考えるけれど、考えたってしょうがないじゃんって思うんだけど、それでも考えてしまう。

不確定な未来のことをいつまでも考え込んでいてもしょうがない。他人と比較したってしょうがない。それなのに、寂しい夜は、どこまでも人を孤独な気持ちにさせてくる。

 

一緒に行きたいところ、やりたいこと、たくさん考えるけれど、今すぐに実現することは不可能な事ばっかりで、思い描く未来がすぐそばに来る気配もなくて、理想と現実のギャップがどこまでも切なく追い詰めてくる。

「どこでもドア」があればいいのに。距離なんて関係なくて、いつでもどこでもすぐに会えればいいのに。

 

こうやって「寂しいなぁ」なんて思うことも、数年後とかに振り返ったら今だけの特権だったのかもしれない、なんて笑ってるかもしれないけど、それでも今はその気持ちでいっぱいいっぱいなのだから、なんて思う。

 

会いたいなぁ、すぐに会える距離に、いてくれたらいいのになぁ。

こんな夜は、早く眠ってしまいたい。